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山本 正弘
材料と環境2020講演集(CD-ROM), p.9 - 16, 2020/05
長年にわたり腐食科学の研究開発に従事してきた。特に計算科学的手法を腐食の問題の解決に活用することを進めてきた。また、福島第一原子力発電所事故を受けた設備・機器の腐食問題についてのワークショップなどを実施してきた。その様な活動が評価され、今般腐食防食学会賞の受賞につながった。
平野 伸一*; 長岡 亨*; 松本 伯夫*; 天野 由記
no journal, ,
深部地下に放射性廃棄物を埋設する地層処分事業では、放射性廃棄物の閉じ込めを確実とするため放射性廃棄物を地下に埋設することが検討されている。深部地下においても多様な微生物が存在するため、この人工バリアの閉じ込め性能を評価する上で、微生物による金属製処分容器の腐食影響を考慮する必要性がある。そこで、本研究では異なる密度条件で圧縮したベントナイト内に設置した炭素鋼の微生物による腐食影響を解析した。その結果、緩衝材中の微生物活性には圧縮密度と温度が重要な条件であるとともに、硫酸還元菌がベントナイト内での炭素鋼の腐食に寄与していることが示唆された。また、嫌気性腐食微生物群集に含まれる硫酸還元菌による炭素鋼腐食過程を解析するために、電気培養槽において炭素鋼表面での腐食電位、電流変化を経時的に計測したところ、電位は全ての試料で培養開始後急激に低下し、無菌区はほぼ安定した値を示したが、植菌区では培養1週間後に増加に転じた。また、炭素鋼表面ではDesulfovibrioの増加が見られたことから、これらの電位の上昇はDesulfovibrioによるcathode電流の利用反応促進によるものと推定された。処分環境においては、処分後100年程度までは約70C以上の高温環境下であることが予測されており、微生物増殖に適した環境ではないと考えられるが、閉じ込め性能における微生物影響の不確実性を排除するために、今後、緩衝材中の硫酸還元菌を含めた微生物活性を抑制する要因(膨潤圧・水分活性・空隙サイズ・温度等)の詳細な検討が必要である。
長田 柊平*; 井上 博之*; 北山 彩水; 土橋 竜太*
no journal, ,
原子力発電における使用済み核燃料の直接処分では、ガラス固化体での処分と異なり、廃棄体ごとのインベントリや発熱量の違いがある。直接処分の処分容器では、上述の廃棄体特性の違い等から、より高度な閉じ込め機能や設計の柔軟性の確保が要求される。このため、処分容器への銅の適用性がより積極的に検討されている。処分容器の外側には、化学的・物理的な緩衝のため、高密度に圧縮されたベントナイトの配置が想定されている。このため、直接処分環境での容器材料の腐食速度を評価する際には、実機と同じ水準まで圧縮したベントナイトに模擬地下水を浸潤した条件で腐食測定を実施することが望まれる。銅は、溶存酸素の濃度の低い水溶液中では、一般に優れた耐食性を示すが、水溶液中に硫化物イオンが存在すると、腐食が顕著に促進されることが知られている。しかし、上述の圧縮ベントナイト環境中での促進効果については、その耐食性の高さから、短時間の実験室試験では充分な質量減少が得られないことなどから、詳細には検討されていない。本研究では、硫化物イオンを添加した模擬地下水を浸潤した圧縮ベントナイト中に同じく銅電極を一定時間浸漬し、その腐食速度を電気化学法で測定した。測定は、定電位および定電流でのカソード還元法を組み合わせた方法とした。硫化物イオンを1mMあるいは10mM添加した1M NaHCO+50mM NaClを浸潤した圧縮ベントナイト中に銅電極を240時間浸漬し、カソード電解法で浸漬中に溶出した銅の電気量を測定した。測定結果から計算した腐食速度は56m/yと推定された。
甲斐 樹*; 中西 優貴*; 谷口 直樹; 土橋 竜太*; 廣畑 洋平*; 春名 匠*
no journal, ,
原子力発電所から排出される高レベル放射性廃棄物の処分方法として、炭素鋼製の処分容器に入れて地下に埋設する地層処分方法が検討されている。この方法で処分容器を長時間保存すると、COおよびHCO等が含まれ、酸素が欠乏した地下水に容器表面が接触し、腐食に伴ってFeCO皮膜が形成される。この状態で炭素鋼がさらに腐食するには、水が皮膜中を拡散浸透して処分容器と接触することが必要であり、このときの処分容器の腐食速度は皮膜中における水の拡散速度によって決定されることが提案されている。本研究グループでは、FeO皮膜中におけるDOの拡散浸透挙動を調査し、その拡散定数を推定した。そこで本研究では、NaHCO水溶液中におけるFeCO皮膜の形成条件およびその皮膜へのDOの拡散浸透挙動を調査した。